耳を掃除するのって気持ちいいですよね。
毎日されている方も多いのでは?
でも、耳ってデリケートな器官。
間違ったやり方をすると大変なことになってしまうかも。
そこで、耳掃除のやり方とコツ、耳掃除に使う道具について調べてみました。
耳の構造について
一般的に「耳」と聞いて連想するのは、顔の横に付いている物でしょうか?
それは、正式名称「耳介」(じかい)とか「耳殻」(じかく)と言います。
機械で言えば、収音機です。
耳殻のやや下の方に穴が開いています。それが外耳道です。
さらにその奥に鼓膜があって、鼓膜の奥に「中耳腔」や三半規管などがあります。
耳掃除はこの「耳介」や「外耳道」を耳かきや綿棒できれいにします。
「当たり前だ」と思われるでしょうが、その耳掃除が大問題。
気を付けないと、様々な病気の原因になってしまいます。
耳垢(じかい)って何?
「耳垢」と一口に言いますが、ベタベタしていたり乾燥していたり、様々ですよね。
そもそも「耳垢」って、何でしょう。
文字通り耳にたまる垢、不要なものと思っていませんか?
意外にも、耳垢は耳にとって必要なものなんです。
耳垢の成分は、外耳道の皮膚がはがれたものと、耳から出る分泌物が混じったもの。
実はその耳垢には、外からのバイキンの侵入を防ぎ、耳を清潔に保つ役割があるのです。
耳垢に乾燥タイプと湿ったタイプがあるのは、耳からの分泌物の違いです。
耳の中にもアポクリン腺があり汗をかきます、アポクリン腺が多い人ほど、耳垢もウェットになるわけです。
耳掃除はどれくらいの頻度でやればいいの?
本来、耳にはほこりやゴミが入ってきたら、外に押し出そうとする働きがあります。
耳垢は、外耳道の中間あたりに発生して、少しずつ移動していきます。
だいたい2~3ケ月かけて外耳の入り口まで運ばれてきます。
なので、耳掃除はしなくても良いという人もいます。
耳鼻科医にきくと、だいたいは「耳はいじらないほうが良い」と言います。
そうは言っても、耳の中がかゆくなったりしますよね。
お風呂やプールに入った後、耳の中に入った水も気になります。
耳掃除が大好き、毎日したいという方もいるのでは?
では、どうしたら良いのでしょうか?
耳の中がかゆいとか、耳の穴を覗いて耳垢が見える時にするくらいで良いでしょう。
個人差もあるので、ハッキリとは言えませんが、ひと月に1回くらいでも十分です。
あまり頻繁にやらない方が良い事は確かです。
耳に優しい掃除の仕方、やり方とコツ
- 耳殻の溝を湿った布で拭く。
柔らかい布を湿らせるか、市販の湿った綿棒で、耳殻の凸凹をなぞるように拭きます。
外に出ている部分なので、汚れも溜まりやすいです。
髪や顔を洗うついでに優しく洗うのもお勧め。
外耳に水が入らないように気を付けてください。 - 外耳道を覗いて、見える範囲の耳垢を綿棒か耳かきで取る。
外から見て見える範囲だけ、外耳道の入り口から1センチくらいまでです。
かゆくても、強くこすらないようにしましょう。
上にも書いた通り、耳の中の掃除はあまり必要がなさそうです。
どうしてもやりたい方は、極力優しくしてください。
もともと耳の穴が小さい人や、お子さんは特に要注意。
綿棒や耳かきを奥の方まで突っ込むと、かえって耳垢を押し込んでしまいます。
ガリガリとひっかくのもNGです。
外耳道に傷がついて、そこからバイキンが入り、外耳炎になってしまう事もあります。
その他にも色々な耳の病気の引き金になる可能性があります。
中には耳垢が溜まり易い人もいるのでひっかくのは絶対に止めて下さい。
補聴器を使っている方も、耳垢が中に押し込まれてしまいます。
ひどくなると、中で耳垢が固まって耳栓のようになってしまう事も。
そうなったら、耳鼻科に行きましょう。
耳鼻科で耳掃除?と思われる方もいるかもしれませんが、大丈夫です。
耳鼻科にはちゃんとプロ用の耳掃除の器具がそろっています。
料金も高くはありません。医療機関によるので、問い合わせてみてください。
普通に健康保険も使えますよ。
耳かきと綿棒の種類
耳かき
スプーン型
一番オーソドックスな奴ですね。
素材も、昔から馴染みの「竹」、お手頃な「プラスチック」、衛生的な「金属製」と様々。
耳がかゆいときによく使うと思います。
値段も様々ですが、先が薄かったり凸凹だったりすると、耳を傷つける元です。
先があまり鋭利でないものを選んでください。
ちなみに、竹製の耳かきの頭に白いふわふわしたものが付いていますね。
あれは「梵天」(ぼんてん)と言って、出てきた耳垢を払うのに使います。
乾いた耳垢の方にはお勧めです。
スパイラル型
先がらせん状になっていて、360°どこが当たっても掻けるので便利です。
スプーン型と同様、掻く部分が鋭利でないものがお勧め。
ループ型
大きさの違う針金状のループが2~3個ついていて、使い方はスプーン型と一緒です。
柔らかく、変形するので、耳を傷つけにくいです。
綿棒
- 標準タイプ
値段も安くて、耳掃除以外にも使えます。
黒いものは、取った耳垢が見え易くて便利。
お値段が安すぎる物は気を付けてください。
すぐに折れてしまったり、先が取れてしまったりします。
ちょっと高めでも、品質の良い物を選んでください。 - ウエットタイプ
綿棒に精製水などを染み込ませたもの。
1本ずつ個包装になっているので衛生的です。 - 粘着タイプ
先が綿ではないので綿棒と呼んでよいのか疑わしいですが、一応綿棒です。
棒の先がベタベタしていて、耳垢をくっつけて取ります。
乾いた耳垢を取るのに適しています。
こすらなくて良いので、耳には優しいです。 - ベビー用
大人用の物に比べて細いです。
大人でも、耳の穴が狭い人にはお勧めです。
その他
最近ではライト付きやファイバースコープ付きなど、便利な耳かきが登場しています。
ファイバースコープのやり方は、パソコンやスマホにつないで耳の中を自分で見られます。
振動で耳垢をはがして、吸引する物もありますが、値段はいずれも数千円と、ちょっと高め。
ですが、耳かき好きの方や、お子さんをお持ちの方に人気です。
耳掃除の正しいやり方とコツ まとめ
耳掃除のやり方とコツを紹介してきました。
ケアのし過ぎはかえってトラブルの元なんですね。
顔も体も優しく洗う、というのが今や常識です。
耳も同じですね。
自分に合った道具を使って優しく掃除しましょう。
少しでも違和感があったら耳鼻科に相談してくださいね。
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