バターとマーガリンは、似ているけど原料はまったく違います。
「似てるけど違うもの」の代表といってもいいでしょう。
その違いを調べてみました。
目次
バターとマーガリンの違いって?
バターとマーガリンは、どちらも脂肪のかたまりです。
でも、脂肪を取り出す原料は、ぜんぜん別のものなんです。
バターは動物性油脂、マーガリンは植物性油脂という違いがあります。
バターってなに?
バターの原材料とつくりかた
バターは、牛乳から作ります。
牛乳にふくまれる、乳脂肪を集めた液体(クリーム)をかためたものが、バターです。
バターは加熱すると、いい香りがしますよね。
それは、バターの主な原料が牛乳だからです。
バターの原料は牛乳だけ。添加物も、食塩と香料しか認められていません。
バターはカロリーが高く、コレステロールが多いのも特徴です。
乳脂肪率が80パーセント以上で、水分が17パーセント以下のものをバターと呼びます。
バターを手づくりする方法
- 市販の生クリームをペットボトルなどの容器に入れる。※「種類別:クリーム」の表示のあるもの
- ふたをして、ふり続ける。
- 黄色い乳脂肪のかたまりができたら、水分と分けて、練る。
- バターのできあがり!
乳脂肪と分かれた水分は、乳清とよばれます。
栄養があるので、料理や飲みものに使いましょう。
季節によって色に違いがあるのはなぜ?
バターの色は、ビタミンAに含まれるカロチンによって黄色になっています。
牛が食べる牧草は、夏にカロチンを豊富に含みます。
いっぽう、冬になると牛はカロチンをあまり含まない干し草を食べます。
そのため、夏のバターは黄色く、冬になると白っぽくなるのです。
バターはいつからあるの?起源は?
バターは、4000年ほど前から、インドやヨーロッパでつくられていました。
もともとは、薬や化粧品に用いられていたとか。
よく食べられるようになったのは、12世紀ごろからのこと。
日本では明治時代に生産がはじまりました。
バターの特徴
バターは、のびにくくてパンにぬりにくいのですが、ちょっと温めるとやわらかくなって、ぬりやすくなります。
口の中で、ふわ~っととけて、ミルクみたいな甘みが広がります。
バターを使って肉や魚を焼くと香りが良く、カレーに加えるとコクが出ておいしくなります。
マーガリンってなに?
マーガリンの原材料とつくりかた
マーガリンは、植物油から作ります。
マーガリンは、植物性油脂のほかに、魚油や鯨油、ラード、乳化剤や安定剤などの食品添加物をつかうことができます。
大豆などの植物の脂肪をしぼった植物油をかためたものが、マーガリンです。
マーガリンの原料は、大豆やトウモロコシ、ヤシなど植物性のものです。
動物性の油や香料などが加えられてつくられることもあります。
バターとくらべて、マーガリンは風味が少なめです。
でも、コレステロールは少なくなっています。
マーガリンと表示できるのは、脂肪分が80パーセント以上のものだけです。
「カロリーハーフ」など、油脂を減らした製品はマーガリンとはいえません。
脂肪分が80パーセント未満のものは、「ファットスプレッド」といいます。
ちなみに、マーガリンやファットスプレッドは、季節によって色が違うということはありません。
マーガリンのつくりかた
- 植物油に水、塩、粉乳などをまぜる。
- 乳化剤を加え、あたためながら練りあわせる。
- 冷やしてかためて、できあがり。
実際のマーガリン作りは、水素を加えるなどして、もっと複雑です。
なので、工場でつくられます。
マーガリンはいつからあるの?
19世紀の後半、戦争で手に入りにくくなったバターの代用品として、フランスで発明されました。
皇帝ナポレオン3世が、バターの代用品を懸賞で募集し、化学者メージュ・ムーリエが牛乳に牛の脂肪分をまぜたマーガリンをつくりだしました。
名前は、真珠(マーガライト)のような輝きがあるということからきています。
日本には明治時代の中ごろに伝わったといわれます。
最初は「人造バター」と呼ばれていたんですって!
トランス脂肪酸って?
マーガリンなどにふくまれるトランス脂肪酸は、とりすぎると健康を害するおそれがあります。
日本人の食生活では摂取量が少なく、重大な影響はないといわれますが、食べすぎには気をつけましょう。
マーガリンの特徴
マーガリンは、冷蔵庫から取り出したばかりでも、やわらかいです。
バターと違いよくのびて、パンにぬりやすく、お菓子やパン作りにもよく使います。
香りも味も、ミルクっぽくはないですが、あっさりしていて食べやすいです。
バターとマーガリンの違いまとめ
バターとマーガリンの違いについて見てきました。
バターは動物性脂肪で、マーガリンは植物性脂肪という違いがあるんですね。
今まで知らずに食べてました…。
マーガリンは値段が安いですが、トランス脂肪酸のとりすぎには気をつけないといけないです。
違いもわかったので、料理によって使い分けるといいですね。
コメントを残す